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溶接金属部の諸性質は、その成分が母材と溶加材との混合されたものとなるため、母材の選択と同様、目的、用途に応じた溶加材の選択が必要である。

溶加材の選定に当たって、特に注意すべき点は次のとおりである。

(1) 母材との混合

母材と溶加材の混合される割合は、溶接条件などにより異なるが、継手形状で見るとおよそ図11.10のようになる。

 

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図11.10 開先形状と混合比

 

(2) 割れ感受性

溶加材の選定上最も重要な因子の一つである。主なる添加元素に対する割れ傾向を、リング鋳造割れ試験で求めた結果が図11.11である。通常、溶接割れに対しては母材より添加量の多い溶加材を用いる。

アルミニウム合金の溶接割れは高温割れで、鉄のように溶接後しばらくしてから割れることはなく、溶接金属が凝固するときに割れるため作業時に注意深くビードを観察する。このことによりほとんどがその場で発見処置できる。

溶接割れは溶接金属の成分のみに起因するのではなく、溶接条件、拘束力などにもよるが、絶対にあってはならない欠陥で、割れ防止には最大の注意を払うべきである。

 

 

 

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