2) 全ターミナルの一元的運用
ターミナルはすべて公共使用でPSAのてによりー元的に運用されており、ガントリークレーンは1バースに4機配備されているが、隣接ターミナル間の相互融通で最大7機の同時荷役が行われることがある。
既存のタンジョンパガー、ケツベル、ブラニの3ターミナルは一般道路を通過すること無く相互にアクセス可能であり、コンテナヤードや機器類の有効利用が図りやすい。これらメリットはすべての港湾サービスがPSAという単一のオペレーターにより供給されていることによる。
3) トランシップ貨物優遇料金制度
トランシップ貨物の荷役料金については、ローカル貨物より二割程度割り引いて適用されており、無料蔵置期間も7日と長い。更にある一定期間内に搬出すればさらに料金を割り引くという制度もある。
4)港湾情報のEDI化
主なのもにPORTNETとCITOSがある。PORTNETは本船発着情報・船積予定情報(船社→PSA)、関連サービスの発注(船社→PSA、関係業者)、通関手続(荷主・船社→税関)等の業務に活用されている。これらの入力情報はMAINSと呼ばれる情報システムを通じて関係機関と共有されており、ユーザーは各機関の窓口ごとに同じ情報を入力する煩わしさから開放されている。
CITOSはコンテナターミナルの総合運営システムである。バースの割り当て、本船積み付け、ヤード管理を支援している。また、1994年からはすべてのヤードクレーンに自動位置検出システムが導入されており、クレーンオペレーションの迅速化・自動化に貢献している。
4-4 シンガポール港の管理組織
1) 管理組織
シンガポール港の管理組織はMPA(Maritime and Port Authority of Singapore)とPSA(The Port of Singapore Authority)により構成される。MPAとPSAはMOC(Ministry of Communications)に属する。MOCの政策は下記の一つのDepartmentと六つのBoardにより遂行されている。