試験終了時点での各試験CNG車の総走行距離は表2-2-1の通りである。この中で最も試験走行距離の長い側松原商会の場合は、約1年半の走行期間で総走行距離が100,000kmを超えた。1ヶ月平均では6,000km以上を走行している。これは洋菓子メーカーから小売店への配送という業務内容と設定コースが比較的長いことによるものと考えられる。
また、城南運送事業協同組合の場合も1ヶ月の平均走行距離が2,600km以上と比較的多いが、これは表2-2-2に示したように、一日の走行時間が比較的長いためと考えられる。
図2-2-2より、各事業者における1日あたりの平均走行距離のばらつきがわかる。協同組合新宿摩天楼、(株)松原商会は比較的1日あたりの走行距離は一定しているが、これは集配送地域が限定されているためと考えられる。その他の事業者の場合は、委託先の配送業務内容の差異から平均走行距離に開きが生じたことと毎日の運行計画が集配送の業務内容に変化が生じるためであると推定される。
各試験CNG車の営業走行試験期間中における稼動実績を表2-2-2及び図2-2-3に示す。稼動実績が異なっているのは、CNG車の導入時期のずれ等を理由とする試験開始時期の差異によるものである。試験期間の比較的長い協同組合新宿摩天楼(2年8ヶ月)が618日、城南運送事業協同組合(2年7ヶ月)が619日と、稼動日数で上位を占めている。続いて、堺市運輸事業協同組合(2年8ヶ月)が576日、(株)松原商会(1年8ヶ月)が572日、井阪運輸(株)(1年7ヶ月)が368日となっている。