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第2章 低公害・代替燃料自動車の走行テスト等に関する情報

 

先進的技術を備えた低公害・代替燃料自動車の走行テストは、世界各地で行われている。これらの車両は、普及台数が少なく、また市場での走行距離も少ないので、実際の走行での低公害性、実用性、経済性及び走行試験に関する技術等に関する情報は限られている。そこで、各国で行われている走行テストの経験に関する情報を収集し、国内における低公害・代替燃料自動車の普及に資することは有意義である。以下に、限られた範囲ではあるが、国際会議等の折りに収集した情報をまとめる。

 

2.1 天然ガス自動車に関する走行テスト

 

2.1.1 ブラッセルにおける天然ガスバス走行テスト

1998年4月29日にバス・トラックのための省エネルギー・環境配慮型の新技術に関する国際ワークショップがブラッセルにて開催された。その中で、天然ガスバスに関する実証テストの結果が紹介されたので以下に報告する。

 

ブラッセルにおける最新のバス技術

 

(実走行の燃料消費量とエミッションの比較)

G.Lenaers,VITO

 

ブラッセル市では20台の天然ガスバスが運行されており、環境面の影響について、VITOが実際の走行ルートによるエミッションの測定を行っており、データの比較・分析を進めている。

 

ここで対象となる走行モデルは、ブラッセル市のルート59、ルート67、それにOostmalle(MIBVサイクル)とよばれる動的挙動を考慮したモデルである。

各モデルの特徴は

ルート59…市のはしから中心部にまたがって走行するルート。

ルート67…市中心部を走行するルート。平均車速は、ルート59を上回る。

Oostmalle…データの信頼性を高めるため、数回の走行が繰り返される。

 

*試験に際して、ドライバーは固定された。

*ルート59とOostmalleの走行パターンは図1および図2を参照。

*車両の主要諸元は表1の通り。

様々な種類の技術を用いた車両が対象になっている。

 

 

 

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