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表5. 20,000マイルの時点で推定された排出ガスの相対的特定オゾン反応に関する数値

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図6-8のデータを注意深く検証すると、いくつかの興味深い点がみえてくる。代替燃料かの一酸化炭素エミッションはほとんどすべてのケースにおいて、無鉛ガソリンの一酸化炭素エミッションより少ない。代替燃料の非メタン有機ガスのエミッションは、圧縮天然ガスの場合を除いて無鉛ガソリンのエミッションより多いか、多くないかというところである。圧締天然ガス燃料を使うバンは他のすべての自動車/燃料の組み合わせよりはるかに低い非メタン有機ガスのエミッションとなっている。図6と7において、フォード社製のバンからの窒素酸化物のエミッションは、無鉛ガソリン燃料を使うフォード社製のバンからの窒素酸化物のエミッションよりはるかに多い。ただし、他のバンではこのような傾向はみられなかった。しかしながら、フォード・バンのエミッション制御システムは無鉛ガソリンに対して最適化されていた。反対に、液化石油ガス燃料を使うシボレー社製のバンからの窒素酸化物のエミッションは基本線のバンより悪い結果であった。そしてそのシボレー社製のバンは液化石油ガスに対して最適化されたエミッション制御システムを持っていたが、一方でフォード社製のバンの結果ははるかに良好であった。このように、自動車技術の違いのため、ある分野においては燃料の効果に関する結論を引き出すことは困難である。

この研究では単独の「最善の」燃料は存在しないという結論であった。すべての代替燃料は無鉛ガソリンより低い特定反応を持っている(表5参照)が、エミッションの結果は一律でない。圧縮天然ガス、液化石油ガスおよび電気は、基本燃料(無鉛ガソリン)より、明らかに「使用時の」エミッションで優れた点がある。メタノール(M85)もまたエミッションの利点を持っているが、その利点は圧縮天然ガスや液化石油ガスほどには大きくない。

 

 

 

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