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3.4. 一面剪断試験

3.4.1. 試験装置及び試験方法

試験に用いた装置は、丸東製作所製簡易一面剪断試験機S01型で、剪断箱内径(供試体直径)は60mmである。この装置は、剪断箱の中にセットされた供試体の上面から重錘により荷重をかけ、剪断箱のうち上箱の水平変位を拘束した状態で下箱を駆動し、その際に上箱を拘束するのに要する力を計測するものである。

一面剪断試験用試料の最大粒径は6.7mmとし、供試体の厚さは28mmを目標とした。供試体下面から剪断面までの高さは14.9mmであった。

試験の規格に沿って、剪断速度は1mm/minとし、抵抗剪断力は、剪断力が明確なピークを示した場合はそのピーク値、剪断力が明確なピークを示さない場合は、剪断変位8mmの時の剪断力を採用することにした。

試験方法の詳細については、昨年度の報告書4.4.1節を参照されたい。

試料の水分調製から実験までには、一週間以上数ヶ月までの時間をおいた。供試体は、適宜締め固めを行いながら、試料を剪断箱の中にマニュアルで挿入することにより形成した。その際、供試体を形成するのに要した試料の質量を求めた。圧密は、それぞれの実験における直圧力で5分間行い、圧密後の供試体の厚さを計測した。一面剪断試験における体積歪みは、供試体の厚さの変化を元の厚さ(圧密後且つ剪断開始前の厚さ)で割った値である。

試験は各水分値の試料について、直圧力を変化させて5回実施した。

 

3.4.2. Pomalaa鉱に関する試験結果

図3.4.1(1)〜3.4.1(6)は、Pomalaa鉱に関する一面剪断試験により得られた剪断変位と剪断応力及び体積歪みの関係を直圧力をパラメータとして表したものである。これらのグラフに基づき、剪断強度を求めた結果を図3.4.2(1)〜3.4.2(6)に示す。図においてeで示した間隙比は、剪断開始時のものではなく抵抗剪断応力解析時のものであり、見かけ密度 は抵抗剪断応力解析時のものの平均値である。また、 及び はそれぞれ抵抗剪断係数及び粘着力を意味する。

 

3.4.3. Boakaine鉱に関する試験結果

Pomalaa鉱の場合と同様に、剪断変位と剪断応力及び体積歪みの関係を図3.4.3(1)〜3.4.3(6)に、剪断強度を図3.4.4(1)〜3.4.4(6)に示す。

 

 

 

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