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さてアンケートの内容分析では、約80%の答が自分は普通の健康状態であると答えており、いわゆる健康人の調査である ことがわかる。しかし、体力については55%がまあまあ満足と最高で、18%が満足、22%が不満の意を表している(他は不答)。  健康評価をきめる判定基準としては19歳以下では「元気によく活動できるか」できめる場合が多いが、20〜49歳では 「仕事のあとの疲労回復」で判断し、50歳以上では「よく眠れるか」で判断する例が多い。ことに中高年令では不眠の問 題がかなり重要なものになっていることがわかる。
 またスポーツに期待するものとしては年令がすすむにつれて、高血圧、心臓病、糖尿病予防などの「防衛体力」志向型で あるが、若年者ではスポーツすることが、さわやかでストレス解消になると運動自体の楽しさを志向している。運動能力の 向上、根性の養成、友情などをスポーツに期待すると答えた割合が低いことも考えさせられる結果であった。
 なお、実際行われているスポーツの種類について上位3種を表示すると


 で、ピンポンその他場所をとらない、設備に費用 のかからない種目が挙ってくることも、わが国のこの面に対する社会投資の貧しさを示すものかもしれない。
 著者等は、40歳代家庭婦人の全身持久性能力の現状を把握する目的で12分間走を実施し、走行距離および走前後の血液 性状の変化、さらに運動習慣や健康・体力に対する意識調査を実施した若干の知見を報告する。
 対象は39〜48歳(42.7±2.3歳)の家庭婦人28名である。12分間走は食後14時間後、安静保持30分の後に行い、同時に健康・ 体力の意識に関するアンケート調査も行った。
 12分間走による走行距離は1420〜2100m(1835±170m)であったが、表のごとく、走行距離から優秀(A;n=10)、普通(B;n=11) 、劣等(C;n=7)の3群に区分した。



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