図18血管の構造 上段の数字は脈管内径,下段の数字は壁厚(Burton)
また,脈波のパターンが次第に丸味を帯びて切痕部が不明瞭になることをdamping現象と呼んでいる。この脈波の伝達には時間を要するので,図22に示すように末梢にいくほど脈波の立ち上がり時間は遅れてくる。この脈波の伝達される速度が脈波速度で,大動脈で4m/秒,比較的大きな動脈で8m/秒,小さい動脈で16m/秒と,血流速度のおよそ15〜100倍になっているが,動脈壁の変性や硬化によって脈波の伝達速度が速くなることが知られている。
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