図3 心血管系の内圧の変動
図2は循環系の全容を示したもので,血液は右の心臓から肺へいき,肺で酸素を取り入れて,左の心臓へ戻ってくる。左の心臓からは大動脈,通常の動脈,細動脈,毛細管,そして細静脈から静脈を経て右の心臓へ還ってくる。静脈系は非常に大きい容量をもっていて,循環系の調節に重要な役割を果たしている。これが循環系の基本的な構造である。
B 心血管系の構造と機能
次に,この循環系の調節がどのように行われているかを考えてみると,すでに述べたように,高等な動物では,肝臓,胃腸,膵臓などの消化系や,腎臓,脳など,その他多くの臓器へ肺で取り入れた酸素を送り込み,また,これらから産出される炭酸ガスを運び去るのが循環系の役割である。従って,循環系には絶えず血液が流れており,流れる血液の量はそれぞれの臓器における需要によって決められる。
この循環系の中に存在する圧力が血圧で,その圧力の差によって血液は循環するが,それぞれの臓器・組織における血流の状態は異なっている。
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