これは決して専門家に向かっていっているのではなく,ボランティアのためのものです。ここまできちんとした知識を身につけていこうというのです。さらに家族についても情報をもっていましょう(欧米は在宅ホスピスが中心であることから由来するのだと思います)。
また,自分自身のストレスについても,人と人とが交わる場所ですから,いろいろなストレスは生じますが,そういうストレスにどういうように対処すべきかも勉強しましょう。もちろん,ホスピスはチームで動きますからチーム内での支え合いもできますが,みんなが支え合うその一歩前に自分自身でも何とかできる力を身につけておこうということです。
そして亡くなられた後のケアについても知っていなければなりません。ご存じのように,ホスピスのケアプログラムは,亡くなられるまでの過程と亡くなってからもケアの手が及ぶというのがポイントですので,このことについてもボランティアは知っておこうではないかというのです。
ボランティアの教育プログラム
私も少しの間コーディネーターという仕事をして,新しい人を迎えたり,あるいはリフレッシュしていただくためのプログラムをいろいろ考えてきたのですが,なかなか実現するのがむずかしいことがありました。それがようやく医療チームの協力も得て,教育プログラムを作成することができましたので,紹介しましょう。
やはりいちばん最初には,ホスピスとは何かということを知ってもらうことそれから病気についての知識をもつこと,それから心の様子も学んでいきたいと思います。それから亡くなられた後のことについても勉強していく。
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