祝辞
文部大臣 有馬朗人
第九回全国都道府県中学生相撲選手権大会が開催されるに当たり,一言お祝いの言葉を申し上げます。
全国各地の厳しい予選を勝ち抜かれ,見事全国大会に出場されました中学生力士の皆さん,誠におめでとうございます。この栄誉は,皆さんが大きな目標に向かって日々稽古に励まれた成果であるとともに,指導者の方々による熱心な御指導の賜物であり,深く敬意を表します。
少年時代におけるスポーツは,心身の健全な発達はもとより仲間との連帯感や協調性を培う上で,大きな役割を果たしております。とりわけ相撲は,心身を鍛え人格を高めることに役立つばかりでなく,我が国の伝統文化やスポーツへの関心を高める上でも大きな意義を持っております。
文部省といたしましても,平成九年九月の保健体育審議会の答申を踏まえ,各地域で,中学生の皆さんが多様なスポーツにより一層親しめるよう,環境の整備を図るとともに,学校においても引続き武道指導の充実に努めていきたいと考えております。
中学生力士の皆さん,どうか日ごろの鍛練の成果を,憧れのここ両国国技館において十分に発揮されるとともに,全国の仲間との交流の輪を広げ,大いに友情を深めてください。そして,今後さらに相撲を通じて,明るくたくましい社会人に成長されることを期待いたします。
終わりに,本大会の開催に当たり御尽力された財団法人日本相撲連盟をはじめ,関係者の皆様方に対して心から敬意を表しますとともに,本大会の御成功とますますの御発展を祈念して祝辞といたします。
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