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■事業の内容

我が国の周辺海域における海洋環境の保全を推進するため、所要の地に配置した海洋環境保全推進員及び統括海洋環境保全推進員により、海上保安庁の指導のもとに、一般市民等に対して海洋環境の保全に関する周知・啓発活動を行う。また、自治体・企業等が実施する海洋環境保全関連行事及び地域ボランティア活動等、積極的に参画し、これにあわせて周知・啓発活動を実施するとともに、とくに期間を定め、各地区ごとに地域住民を対象とした海洋環境保全推進運動を実施した。
 また、海洋の汚染を発見した場合の通報活動も実施し、もって幅広く海洋環境の保全に寄与することを目的に実施した。
 [1] 海洋環境保全活動の実施
  [1] 海洋環境保全推進員の配置及びその活動
    海洋環境保全推進員570名を全国所要の111地区に配置して、所轄海上保安官署の指導のもとに、次の活動を実施した。
   a.海洋環境の保全に関する啓発活動
     地域における一般市民を対象に、広報活動及び周知啓発資料の配布を行うとともに、環境保全関係行事、地域ボランティア活動等に積極的に参加するなど、地域に密着した活発な啓発活動を実施した。
   b.海洋汚染の通報
     汚染を発見した際に、必要事項を関係海上保安官署に通報したほか、必要な作業の実施に協力した。
  [2] 統括海洋環境保全推進員の配置及びその活動
    統括海洋環境保全推進員11名を全国11地区に配置して、所轄海上保安官署の指導のもとに、次の活動を実施した。
   a.海洋環境の保全に関する情報管理
     環境保全関係行事、地域ボランティア活動等の情報を収集、整理するほか、地区推進員に対して各種の情報を提供するなど、活発な活動を展開した。
   b.海洋環境の保全に関する啓発活動等
     推進員と同様に、地域における一般市民を対象に、広報活動や周知啓発資料の配布を行うとともに、環境保全関係行事、地域ボランティア活動等に積極的に参加し、地域に密着した活発な啓発活動を実施した。
  [3] 海上保安庁音楽隊による演奏会
   a.徳島支部における演奏会
    a 日時 平成9年7月26日(土)〜27日(日)
   b.神戸支部における演奏会
    a 日時 平成9年12月20日(土)〜21日(日)
 [2] 地区海洋環境保全推進運動の実施
   海洋汚染発生件数の多い特定5地区(東京湾、伊勢湾、大阪湾、瀬戸内海東部及び西部)並びに特定地区外6地区(北海道、東北、舞鶴、新潟、南九州及び沖縄)において、「環境月間」及び海上保安庁の「海洋環境保全月間」(6月1日〜30日)並びに海上保安庁の「海洋環境保全推進週間」(11月1日〜7日)にあわせて、一般市民を対象とした幅広い啓発運動を実施した。
  [1] ポスターの掲示及びパンフレット等の配布
    一般市民を対象に、各地区の特性に応じて作成した海洋環境保全のポスターを所要の場所に掲示したほか、パンフレット等を配布し、啓発活動を実施した。
  [2] 海洋環境保全コーナーの設置
    一般市民を対象に、特定地区外6地区に海洋環境保全のためのコーナーを設置し、広報用パネルの展示及び広報用ビデオの放映を実施した。
 [3] 周知啓発用資料、物品等の作成及び配布
   地区海洋環境保全推進運動を活発に実施するための周知啓発用資料を協会中央及び地方本部において作成、これを各支部に配布したほか、海洋環境保全コーナー等において広報用ビデオを放映、パネルを展示する等、一般市民を対象とした啓発活動に広く活用した。
   また、推進員等の啓発活動に必要な携行用物品を作成し、地区海洋環境保全推進運動等を実施する際に有効活用を図った。
  [1] 周知啓発用資料等の作成
   a.パンフレット
    a 規格 A−5版、カラー4色、8頁
    b 数量 110,000部
    c 内容 海洋汚染防止のテーマを盛り込んだ、児童にもわかりやすい文言及びイラストを記載した。
   b.ポスター
    a 規格 A−2版、カラー4色
    b 数量  27,100枚
   c.クリヤーホルダー
    a 規格 A−4版、カラー4色、PPシート製
    b 数量  30,000枚
    c 内容 キャッチコピー「美しい海を守る」及びシンボルマーク、パンフレットの表紙デザインを記載した。
   d.マグネットバー
    a 規格 小型(18×8×100mm)、硬質塩ビ製
    b 数量  10,000個
    c 内容 キャッチコピー「美しい海を守る」及びシンボルマークを記載した。
   e.パネル
    a 規格 半切り判
    b 数量 109枚
   f.テント
    a 規格 屋型組立式 3号
    b 数量 28組
   g.のぼり
    a 規格 1.8×0.6m
    b 数量 22本
   h.会 誌
    a 規格 B−4版
    b 数量 19,070部
   i.テキスト(海洋環境保全推進活動の手引き)
    a 規格 A−4版、36頁
    b 数量 1,000部
  [2] 携行用物品の作成
   a.マリンキャップ
    a 数量 670個
   b.Tシャツ
    a 数量 1,240枚
   c.テレホンカード
    a 数量 600枚
   d.更新用物品
    a 海洋環境保全推進員手帳
     イ.規格 A−6版
     ロ.数量 100部
    b 推進員用帽子
     イ.ハット型
     ロ.数量 100個
    c 推進員用上衣
     イ.規格 ブルゾン型
     ロ.数量 100着
    d 腕章
     イ.40×9.5cm
     ロ.数量 100枚
 [4] 会議の開催
  [1] 推進員連絡会議
    92支部において会議を開催し、前年度の活動状況の反省及び今年度の活動方針等について活発な討議を行った。
  [2] ブロック会議
    北海道、東北、関東東部、関東西部、伊勢湾東部、伊勢湾西部、大阪湾東部、大阪湾西部、瀬戸内海東部、瀬戸内海西部、瀬戸内海南部、北部九州東部、北部九州西部、舞鶴、新潟、南九州、沖縄の各地区17ブロックで会議を開催し、支部間相互の連携を図るとともに、活動目標、活動状況及び結果の評価・検討並びに研修等を実施した。
 [5] 推進員講習会の開催
   上記推進員連絡会議にあわせて34支部において、管区海上保安本部の海上環境担当職員を講師として、推進員がより積極的な開発活動を行えるよう海上環境法令等に関する講習会を開催した。
 [6] 表彰
   推進員及び統括推進員の意欲高揚のため、功労のあった者45名を表彰した。
 [7] 事業報告書の作成
   平成8年度及び平成9年度に実施した成果をとりまとめた事業報告書を作成した。
  [1] 規 格 A−4版
  [2] 数 量 350部
  [3] 配布先 海上保安協会地方本部及び関係支部、海上保安庁関係部署
■事業の成果

[1] 海洋環境保全推進員及び統括海洋環境保全推進員の海洋環境保全に関する啓発活動

   海洋環境保全に関する推進事業も2年目を迎え、各地に入りされた海洋環境保全推進員及び統括海洋環境保全推進員が行う活動も、より多彩に、より活発になっており、海洋環境保全思想の周知啓発活動に十分な成果を上げたものと思われる。

   また、海洋環境保全に相応した図柄、注意喚起の文言及びイラストを記載したパンフレット、ポスター、クリヤーホルダー及びマグネットバーを周知啓発用資料として作成し、地域住民を対象とした海洋環境保全推進運動を実施する際に配布、好評を博したことにより、当活動の目的は十分達成されたものといえる。


 [2] 地区海洋環境保全推進運動

   本運動、一般市民を対象にポスターの掲示及びパンフレット等の配布を行ったほか、海上保安官署と協力して適所に海洋環境保全コーナーを設置し、積極的に啓発活動を実施したものであり、地区によっては地方自治体、地元の港湾管理者、清港会等関係団体、ボランティア団体の協力を得ることができるなど、多大な成果が上がったものと思われる。





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