日本財団 図書館


■事業の内容

沖縄県は、環太平洋の要に位置し、「以舟楫為萬國之津梁」(大海を船で駆け巡り、世界のかけ橋となる)に象徴されているように、古くは14世紀末後半から、中国、東南アジアをはじめ近隣諸国との交流を盛んに行い、海洋王国として栄え、独自の文化を形成した。
 この度、環太平洋の優れた交流拠点としての本県が、大阪市が主催する世界帆船レース「SAIL OSAKA '97」の我が国における最初の寄港地及び第一レースのゴール地として選定され、世界各国からのレース参加帆船を歓迎するため、「世界帆船フェスティバルin沖縄」を開催した。
 本事業は、国民に対し広く海・船の知識を啓蒙するとともに、マリンスポーツの振興、帆船レース参加の若者との交流による青少年の人材育成、参加国と沖縄県との人的、文化的交流を通じての国際交流を目的として実施した。
 [1] 入港歓迎式
  [1] 日時 平成9年4月2日
  [2] 場所 那覇軍港
   a.ファーストフィニッシュ艇(エスケープワン)に対する歓迎挨拶
   b.記念品・花束贈呈
   c.琉球舞踊の披露
   d.乗員全員への記念品贈呈
   e.船長答礼
 [2] 帆船一般公開(見学会)(場所:那覇軍港岸壁)
  [1] 日時 平成9年4月11日〜4月12日
  [2] 場所 那覇軍港岸壁
   a.対象帆船 : ABクラスの全帆船
   b.公開方法 : 岸壁に係留した帆船に見学者が乗船し、デッキ及び船内の一部を見学した。
   c.参加人員 : 150,000人(2日間)
 [3] 世界セーラーマンパレード(乗員市内パレード)
  [1] 日時 平成9年4月10日
  [2] 場所 那覇市国際通り(牧志〜久茂地)
   a.参加人員 : 1,324人
   b.先  導 : 沖縄県音楽会・デワルチ(インドネシア)音楽隊・小禄高校マーチングバンド
   c.国旗手  : 一般ボランティア15名
   d.プラカード: 壺屋小学校生徒 31名
  [4] 帆船模型教室
  [1] 日時 平成9年4月12日
  [2] 場所 那覇軍港306上屋
   a.船舶模型の会「アンカー」の協力を得て、帆船模型作製の実施体験の場を設けた。
 [5] 帆船写生・写真大会
  [1] 日時 平成9年4月11日および4月12日
  [2] 場所 那覇軍港
   a.趣  旨 : 県民に一般公開される30隻の世界の帆船に親しんでもらいアジアで始めての本格的国際帆船レースの模様を図画で表現させることにより、児童生徒の海への関心を高めるとともに国際交流のもと世界に羽ばたく夢を育てることを目的として開催した。
   b.対  象 : 沖縄県下の小学生児童
   c.審  査 : 平成9年5つ9日(金)
   d.表  彰 : 受賞者 75点(優秀賞6点・優良賞13点・佳作23点・入選33点)
   e.表彰式  : a 日時 平成9年5月17日(土)
            b 場所 とまりん(那覇市)
   f.受賞作品展: a 日時 平成9年5月14日(水)〜5月19日(月)6日間
            b 場所 とまりん2階トワイライトコート

 [6] 海洋シンポジウム(船上トークセッション)
  [1] 日時 平成9年4月11日
  [2] 場所 帆船「あこがれ」
   a.趣  旨 : 海洋思想の普及および海を通じた国際交流の促進を目的としてシンポジウムを開催した。
   b.出席者
    a パネリスト : SAIL OSAKA '97 参加帆船トレーニー4名
    b コーディネーター: 琉球新報社 社会部長 屋良 朝男
    c 進行内容  : 記念講演及びトレーニー4名のトークセッション等
 [7] 帆船出港パレード
  [1] 日時 平成9年4月13日
  [2] 場所 那覇軍港岸壁周辺
   a.趣旨 : 世界帆船フェスティバルin沖縄に参加した帆船を沖縄らしい演出で送り出すことを目的として開催した。
   b.進行内容 : 沖縄県立小禄高等学校吹奏学部・琉球國祭り太鼓及び県内太鼓集団の有志 100名によるアトラクション開催と出港合図の花火(煙火)打ち上げを行った。
■事業の成果

国際帆船レース「SAIL OSAKA '97」の香港−沖縄第一レースに参加した帆船を県民あげて歓迎するため、4月10日〜13日の4日間にわたり「世界帆船フェスティバルin沖縄」を開催した。

 本フェスティバルでは、14の国と地域から参加した36の帆船約1,300名の乗組員を本県に迎え、港や街のいたるところで乗員と県民のふれあいが数多く見られ、まさに国際交流が草の根レベルで幅広く展開された。

 また、帆船の船内一般公開・乗員パレードを通して多くの沖縄県民が世界各国の帆船に乗船し乗組員と親しく交流することができ、海洋シンポジウムを開催することにより、県民に広く海・船の知識を啓蒙することができた。

 さらに、本事業をとおして「リゾートコンベンション・オキナワ」の認識やイメージアップが図られたこと等様々な事業効果を達成することができた。





日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION