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■事業の内容

海洋は生物資源や鉱物資源等、膨大な資源を包蔵するとともに広大な空間を有しており、その開発利用と保全は重要な課題である。よって海洋科学の追求は必要不可欠である。
 このため、海洋科学の将来を担う若手研究者と研究の全国的な掘り起こしを行い、その育成並びに研究を奨励するため研究助成を行う。また、海洋科学は、細分化、複合化さらに深化と高度化等により、研究の位置付けをはじめ方向性が一層不透明になり、研究者個人の専門を超えたものとなっている。そこで、海洋科学の追求への契機と研究発掘などに供するため、海洋科学の関連領域の相関を整理し、海洋科学体系化の研究プロジェクトの基礎的研究段階における調査研究を行う。
 もって、海洋・船舶科学研究の振興に資することを目的とし、以下の事業を実施した。
 [1] 海洋・船舶科学研究助成
  [1] 対象領域
    海洋・船舶関係全般にわたる人文学・社会科学及び自然科学(医学を除く)、または境界領域に関するもの
  [2] 研究計画
    単年度内で研究が終了し、成果がとりまとめられるもの
  [3] 助成額
    29,895,618円(1件当たり平均金額 597,912円)
  [4] 助成件数
    50件
  [5] 申請資格
    原則として35歳以下の者(外国留学生を含む)の個人研究(共同研究を含む)
 [2] 超領域科学としての海洋研究
  [1] 調査研究内容
   a.海洋科学分野に関する基礎的調査
     海洋科学の現状と課題、超領域科学の視点に立つ海洋科学体系化の特性と役割、地球環境科学での位置づけ、生活システムとの整合などにおける基礎的研究
   b.立体構造目次の可視化のための実現可能性調査研究
    a 海洋科学に関する約200研究分野データの調査
    b 海洋科学における情報可視化モデルソフトウェアの試作
 [2] 研究報告書の作成
   a.部 数 1種 200部
   b.配付先 大学、研究機関等
■事業の成果

本事業の実施は、海洋科学の将来を担う若手研究者と海洋科学に関する研究を全国的に掘り起こし、その育成並びに研究を奨励した。また、海洋科学の関連領域の相関関係を視覚的に明らかにし、海洋研究の展開の探査追求に役立つ「海洋科学に関連する学問分野の整理」の一助に資し、もって、海洋・船舶科学研究の振興並びに学問分野整理への契機に貢献するものである。

 これらの成果は、研究奨励の会及び研究発表会を開催した上で、研究報告書を作成し、科学・技術の研究者及び関係機関等へ配付することにより周知した。





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