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■事業の内容

国際競争の激化、韓国の新設大型建造設備の本格的稼働による需給インバランスの拡大などによりわが国の船舶輸出環境は非常に厳しい状況となっている。
 このような状況下、日本造船業の技術の優秀性を広く世界にPRすると共に安定的な輸出船受注確保を支援するために、業界を統一して、日本造船業にとって重要かつ有力な顧客先であるギリシャ、ノルウェーにおいて開催される国際海事展に来年度も継続して参加する事により、当該船主との交流の強化に寄与し、日本造船業の存在を強力にアピールすることを目的に次の事業を実施した。
 [1] ノルシッピング '97国際海事展への参加
  [1] 開催場所  ノルウェー・オスロ
  [2] 開催期間  平成9年6月10日〜13日
  [3] 展示面積  190平方メートル
  [4] 展示内容
    業界統一展示方式により、模型、写真パネル、マルチビジョン・システム等を使用して、下記の基本テーマにて日本造船業の技術の優秀性をPRした。
   a.最新鋭船舶
   b.環境対策、安全管理、合理化等関連技術
   c.その他
   d.受付、応接室、マルチビジョン・システム・コーナー、カタログ・コーナーの設置
  [5] 実施内容
   a.展示装飾資材の輸送等
   b.展示小間建設、会場撤去、貨物の再梱包並びに還送
  [6] 参 加 国
    46カ国(地域)、1,300社
  [7] 入場者数
    約15,000人
  [8] 運営責任者、展示専門家及び実務担当者の派遣
    現地における事前準備(会場設営等)、展示会の運営、事後処理に当たるため、運営責任者、展示専門家及び実務担当者を次の通り派遣した。
    運営責任者  松 村 文 夫  6月 8日〜6月15日
    展示専門家  西 嶋 孝 雄  6月 6日〜6月18日
    実務担当者  伊 東 洋 司  5月21日〜6月21日
    実務担当者  西 村 智 樹  5月31日〜6月21日
 [9] 会場受付業務アテンダントの臨時雇用
    会場受付業務並びに通訳として、ノルウェー語・英語・日本語が話せる女性4名を臨時雇用した。
  [10] 現地輸入通関等
    日本からの輸送貨物は、展示会指定業者Cargo Partner社によって現地通関され、会場搬入された。
  [11] 展示物の還送・貨物の再輸入通関業務
    展示会指定業者Cargo Partner社に現地での還送貨物再輸出を委託し、無事に還送貨物便船“MAERSK TOKYO" が横浜港へ到着し、再輸入通関手続きを完了した。
    便船到着後、大井海貨倉庫において、還送貨物の検収並びに船舶模型等の出品者への返還手続きを行った。
 [2] ポシドニア98国際海事展への参加準備
  [1] 開催場所  ギリシャ・ピレウス
  [2] 開催期間  平成10年6月1日〜5日
  [3] 展示面積  200平方メートル
  [4] 展示内容
    業界統一展示方式により、模型、写真パネル、マルチメディア等を使用して、日本造船業の技術の優秀性をPRする。
  [5] 実施内容
   a.展示小間の予約
     総小間面積:250平方メートル(本組合:200平方メートル、財日本海事協会:50平方メートル)
   b.展示方針及び内容の決定
     第267回広報委員会展示部会において基本参加方針を検討し、統一展示方式により、わが国造船業の存在並びに技術力の優秀性を強力にアピールする展示を展開することに決定した。
     加えて、今回のポシドニア98では、1999年に日希修好通商航海条約締結100周年を迎えることから、在ギリシャ日本大使より、この記念行事の一環として小間内に日本文化紹介コーナーを設けて欲しい旨要請があり、これを受けて、同コーナーを設け、日希両国の一層の文化交流と友好に貢献することとした他、従来通り、財日本海事協会と合同で、ナショナルブースを構成することとなった。
     第268回広報委員会展示部会において具体的展示内容の検討を行い、日本船舶輸出組合、財日本海事協会の両団体がナショナル・ブースを構成することから、両団体の基礎デザインの統一、展示物の特徴を十二分に引き出す効果的デザインにすること、マルチメディアコーナーを設けること、小間内に日希百周年コーナーを設けることなどを決定し、デザイン仕様とすることとなった。
  [6] 展示装飾資材の国内製作
   a.Posidonia98デザインコンペ
   b.装飾デザイン・国内資材製作の請負契約の締結
■事業の成果

本事業は、ノルシッピング '97国際海事展に参加し、ノルウェー船主をはじめとする欧米船主との交流を深めるとともに、ポシドニア98国際海事展の参加準備を実施したものである。

  これら国際海事展において船主・荷主等海運関係者並びに報道関係者に対してわが国造船業の技術力の優秀性を積極的にPRすると同時に、当該船主との交流の強化並びに日本造船業の存在を強力にアピールすることに大きく寄与している。






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