■事業の内容
(1)事業の内容 [1] 台湾映画祭の開催 a.上映作品(50本+参考上映1本「忠烈図」) b.上映期間 平成9年12月26日〜平成10年2月15日 (但し、12/31〜1/2休館)49日間 c.上映場所 三百人劇場(東京都文京区) d.上映方法 51作品(参考上映1本を含む)を2本立日替り上映 e.観客動員 有料入場者数 15,174名 招待入場者数 1,496人 総入場者数 16,670人 f.来日ゲスト ・第1期 1.台北市市長 陳水扁(12月25日〜27日) 2.行政院新聞局電影事業處 處長 陳志寛(12月24日〜1月1日) 3.行政院新聞局電影事業處 科長 陳徳旺(12月24日〜1月1日) 4.電影事業発展基金会理事長/中央電影総経理 邱順清(12月24日〜1月1日) 5.映画祭実行委員/映画評論家 張昌彦(12月23日〜31日) 6.国家電影資料館 薛惠玲(12月24日〜29日) 7.映画監督 李行(12月24日〜28日) 8.映画監督 王童(12月24日〜28日) 9.映画監督 陳王勲(12月24日〜28日) 10.男優 張震(12月24日〜29日) 11.女優 王渝文(12月24日〜29日) ・第2期 1.男優 石●(1月29日〜2月2日) g.イベント ・シンポジウム 日 時:12月27日 午後3時〜5時 会 場:三百人劇場 出席者:パネリスト 李行、王童、陳王勲、張昌彦 司会者:佐藤忠男 内 容:60年代以前の台湾映画から現在の映画状況までを語る。 ・キン・フー祭 場 所:1月31日 午後3時〜4時30分 会 場:三百人劇場 出席者:石●、宇田川幸洋 内 容:アジアの巨匠、キン・フーが亡くなって1年を期しての特集上映に、キン・フー映画のヒーローである石●を招き、監督の為人や撮影時のエピソードを聞く。 ・講演会 日 時:2月7日 午後3時30分〜4時20分 場 所:三百人劇場 出席者:金美齢 内 容:“ニッポンよ!ニッポン!”と日本と台湾の係わりを描いた台湾映画特集の最終日に、在日の評論家金美齢による「日本と台湾の歴史」についての講演会を開催。 [2] 台湾映画史の資料集の作成・配付 我が国及び台湾の映画研究家そして両国の有識者の寄稿を得て、詳細な台湾映画史を編むとともに今後の台湾映画を展望する研究冊子を作成。両国の映画研究機関、新聞・雑誌社、映画研究者へ配付した。 a.題 名 「台湾映画祭 資料集−台湾映画の昨日・今日・明日−」 b.仕 様 A4判 148ページ+4ページ c.数 量 1,000部
■事業の成果
世界初の試みである本事業により、台湾の行政院及び中央電影等の映画会社の全面協力も得て、古典的名作から新作まで台湾映画史上の秀作揃いの50本を上映した。この催しに内外の反響と期待は大きく、台湾より台北市市長陳水扁氏、“台湾映画の父”ともいえる李行監督など映画関係者計12名が来日し、シンポジウム、サイン会など多種の催しをおこない、観客及び日本映画関係者との交流に努めた。日本の新聞、雑誌などにおいても、この様な催しでは類をみない数の出稿があり、“画期的な催し”(12/15毎日新聞)と紹介された。観客も熟年から幅広い層にわたり、東京近隣はもとより、北海道や関西など遠方から多数の観客が劇場を訪れ、この企画への高い関心を伺うことが出来た。 そして、本邦初公開の多数の傑作が、しかも体系的に紹介されたため、台湾の歴史と文化の流れを知ることができ、かつ、台湾が身近に感じられるようになったという観客の声が数多く寄せられた。とともに識者たちからも80年代ニューウェーブの作品から紹介されてきた台湾映画史を、今回初めて紹介された李行など60年代作品から再評価を促す映画祭(1/26読売新聞・暉峻創三寄稿)という高い評価を得た。
|
|