■事業の内容
地球温暖化問題は、地球規模の問題であり、我が国をはじめとする先進国の対策だけでは不十分である。開発途上国における交通環境問題は、現時点では大気汚染などの地域的問題として、その対策の必要性が議論されているが、地球環境保全の面からも広く把握し、対策を考えるべき問題である。 以上を踏まえ、環境にやさしく省エネルギーの運輸・交通体制を形成するため、国内外の実例をもとに広報用ビデオを作成し、地方公共団体、自動車教習所等への配布及び教育現場、環境NGOへの貸出を行うことにより、広く一般に周知し、国民の環境問題への意識向上を促し、もって運輸部門における地球環境への負荷の軽減に資することを目的として、以下の事業を実施した。 [1] ビデオ作成 内外における交通環境問題の深刻さを地球環境問題の視点から取り上げ、自動車利用の抑制、公共輸送機関等の自家用車以外の輸送手段の積極的な利用の促進、環境に配慮した車の運転など積極的に行っている国内外の都市における事例を広報用ビデオとして作成した。 [1] 題 名 「それぞれの立場で取り組む地球温暖化対策」 〜環境にやさしい運輸をめざして〜 [2] VHS 22分 [2] ビデオ配布・貸出 [1] 自動車教習所、運転免許センター等への配布 全国の自動車教習所へ配布するほか、各県警本部等へ送付し運転免許センター等の適切な場所へ再配布してもらい、ロビー・待合室等で上映してもらうことにより、ドライバーの環境問題への意識向上を図った。 a.全国自動車教習所 1,510ヶ所 1,510本 b.警視庁、各都道府県警(運転免許センター等) 81ヶ所 235本 c.自動車教習所等配布用ビデオ作成 1,745本 [2] 行政機関への配布 a.地方公共団体(都道府県、政令指定都市) 59ヶ所 59本 b.国(中央、出先機関) 27ヶ所 44本 c.行政機関配布用ビデオ作成 103本 [3] 運輸事業者への配布・貸出 トラック事業者、バス事業者、鉄道事業者への環境問題への意識向上を図るため、各都道府県のトラック協会、バス協会等への配布を行った。さらに、各都道府県トラック協会へビデオ概要を記した貸出案内状を配布し、トラック事業者へ当財団のビデオ貸出事業の周知を依頼した。 (ビデオ配布) a.各都道府県トラック協会 48ヶ所 100本 b.各都道府県バス協会 48ヶ所 100本 c.運輸事業者配布用ビデオ作成 200本 (ビデオ貸出) a.各都道府県トラック協会(案内状発送) 48ヶ所(各50部) b.各都道府県バス協会(案内状発送) 48ヶ所(各50部) c.トラック事業者貸出用ビデオ作成 50本 [4] 教育機関、環境NGOへの貸出 a.高等学校、高等専門学校(案内状発送) 5,144ヶ所 b.各都道府県教育委員会(案内状発送) 47ヶ所 c.全国環境NGO((案内状発送) 4,500ヶ所 d.貸出用ビデオ作成 202本 2計2,300本 [3] 「環境トランスポート・フォーラム」で映像によるプレゼンターションのための材料として普及 ・広報用に使用した。
■事業の成果
運輸関係の地球温暖化問題を扱ったたビデオはあまり多くなく、教育用として大きな反響があった。
特に高校においてかなり高い評価が得られ、教材として購入したいとの声も多く聞かれた。ビデオは短時間に多人数の教育ツールとして効果的であることを再認識した。
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