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■事業の内容

本会は、海の安全とその重要性を広く国民に周知宣伝するため全国11箇所の灯台を一般に広く公開する参観業務を行っており、各箇所とも年間約10万人の見学者が訪れ、航路標識事業の周知活動に多大な功績を上げている。
 これら参観事業を行っている主要な灯台に、航路標識や海上交通安全に関する「灯台資料展示室」を整備して、より充実した周知活動を展開することを目的とし次のとおり実施した。
   a.施設の名称
     灯台資料展示室
   b.建築場所
     千葉県安房郡白浜町白浜630番地(野島崎灯台構内)
   c.面  積
     敷地面積  8,724平方メートル
     延床面積    108平方メートル
   d.構  造
     木造平屋寄せ棟造り
   e.展示内容
    a 二等フレネル式レンズ             1基
    b 神島灯台の副灯レンズ700ミリ        1個
    c 300ミリレンズ               1個
    d 展示ケース                  2台
    e 野島崎灯台の模型               3基
     (仮設の灯台、初代の灯台、現在の灯台)
    f 初代灯台を建設したヴェルニー氏の胸像     1基
    g 恩賜のラジオ                 1台
     (貞明皇后のご内幣金により全国の不便な灯台に配布されたもの)
    h AV機器一式、ミニシアター用         1式
     (25吋テレビ・ビデオデッキ)
    i検索機器パソコン(17吋)で灯台のQ&A   1式
    j 解説パネル                  1式
    k ヴェルニー氏が建設した4灯台の写真とイラスト 8枚
    l 野島崎灯台の昼夜の写真           10枚
    m 灯台風景壁面・ルミライト           1式
    n ミニシアター用スツール            1式
    o パソコン用椅子                1脚
    p テーブル                   1台
    q 長椅子                    1脚
    r 受付け用椅子                 2脚
    s 演示具(展示関係)              1式
    t 灯台で使用された道具等            6点
    u 展示室外看板                 1枚
■事業の成果

「灯台資料展示室の建設等」は、本会が灯台の参観事業を実施している著名な灯台11か所のうち6か所に、航路標識や海上安全に関する資料を展示し、より充実した周知活動を展開しようとするものである。
 このことは、灯台のある各地域及び海上保安庁、海事関係団体等各方面からその地域における周知広報の拠点となり、国民との交流の場となる灯台資料展示室の整備が強く望まれているところであり、昨年度の出雲日御崎灯台資料展示室に引き続き実施した「野島崎灯台資料展示室」も資料の展示とともに各種視聴覚機器を用いて体験学習ができることで灯台参観者に、海事思想の高揚をはかり航路標識を広く知っていただけるよう工夫した。
 今回の展示室の解説パネル、パソコンの問題集等に使用した言葉は、小学高学年から中学生によく理解できるように配慮し、地名で読みにくい字には「ルビ」をいれて作成した。
 野島崎灯台の参観者たちは、今までは灯台に登り海上周辺の風景を見るのみであったが、この展示室で勉強すれば日本の各地の主な灯台、全国の参観できる灯台、音の灯台、電波の灯台、その他の灯台(潮流信号所、船舶通航信号所等)の詳細、灯台の歴史、野島崎灯台の生い立ち等理解して頂き、航路標識の存在価値を認識し、海上交通安全の大切さや、海上保安庁の任務の重要性が理解でき海事思想の普及に尽力できるものと確信している。





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