ケ. 地域との連携が希薄である
●今までコンセプトやビジョンが明確ではなかったため、外部の人々に十分に伝えられないまま、今日まで来ているため、地域との連携が希薄なものとなっている。しかし、男衾地区では地元の農家との連携でトンボ公園づくりが進められており、ここを手掛かりにして、町内全体への波及させていくことができる可能性が出てきた。この芽をどこまで伸ばせるかが問われている。
コ. トンボ公園を活用した環境学習プログラムがない
●会員アンケート調査で、管理作業に多くの人々に参加してもらうためにはどうすればよいかを問うと、最も多く回答が寄せられた選択肢は、「町内の学校団体などの環境学習の場に利用されるようにする」というものであった。これは、地域との連携を考える上でも重要な指摘である。
●しかし、当会ではトンボ公園のポテンシャルを活用した環境学習プログラムが開発できていないために、こうした可能性を活かすまでには至っていない。この種のプログラムづくりには、研究の蓄積が必要であり、いきなり作成するのは困難である。このような環境学習プログラムは、670人の会員の中から、あるいは外部から人材を発掘して、それぞれの持ち味を活かして共同開発していくことを検討する必要がある。
サ. 管理マニュアルがない
●幹事の中にはトンボの生態についてよくわかる人がほとんどおらず、トンボ公園の管理マニュアルもないため、管理作業の参加者が疑心暗鬼で、草刈り作業などを行っている状況である。誰でもが自信をもって管理作業に臨めるようにするためには、イギリスのグラウンドワーク・トラストが管理マニュアルを作成し、ボランティアに配布しているように、トンボの生態などについてもある程度の解説がつけられた、管理マニュアルの作成について検討する必要がある。