第4章 全国港湾海洋波浪情報網(ナウファス)による日本沿岸域の長周期波の出現状況の解析
4.1 解析対象地点
今回の解析の対象とした波浪観測地点は表-4-1および図-4-1に示す運輸省港湾局ナウファス波浪観測網の中から以下の方針に沿って選定した18地点とした。
?日本全国を万遍なく網羅し、外洋波浪が進入しやすい地点であること。
?できる限り波高計が大水深に設置されていること。
?海象計により波浪データが連続取得されている地点を優先させる。
この中で、港研は設置水深が浅いが、これは波浮〜アシカ島〜港研と長周期波の進入と変化を空間的に把握するために選定したものである。
また解析期間は最近の1996年(平成8年)1年間とし、図-4-2に解析対象地点の波高データの測得状況を図示した。ここで図-4-2の横軸は1月から12月までの366日間を示し、0〜22時までの2時間ごとの各観測毎に、欠測があった場合に×印を付けている。図によれば、室津、潮岬、苫小牧、秋田でやや欠測が目立っているが、他の地点ではほぼ9割以上の測得があり、解析に支障はないと考えられる。