海流について
九州近海及び南西諸島付近の海流には、南西諸島の北西側を北上し、九州南岸及び東岸を洗う黒潮本流と九州西方を北上して日本海に入る対馬暖流及び対馬暖流から分かれて黄海方面に向かう黄海暖流とがあり、その大勢はおよそ海流の大勢国のとおりです。
対馬暖流 奄美大島の北西方120M付近で黒潮本流から分かれ、九州西方沖合を北北西方へ0.5〜1.5knの流速で流れ、さらに五島列島沖で二つに分かれ、一部はJeju Do済州島南岸をかすめて黄海方面に向かう黄海暖流となりますが、大部分は対馬海峡の東・西両水道に向かい、主流は西水道から入ります。流速は西水道では0.5〜1.5knで、夏季には最強流速3knに達することがありますが、東水道では0.3〜1knです。冬季には東流を見ないこともあります。
壱岐水道付近では、対馬暖流の消長及び季節風の影響によってかなり変化します。一般に流向は南西又は北東が多く、流速は0.5kn以下です。
九州西方海上における対馬暖流の流況は明確な流帯を示さないので、航海者は注意が出要です。
なお、対痛暖流の1分枝は五島列島の南方まで北上した後、向きを南方に転じて甑島列島付近を南下して大隅群島海域に入り、黒潮の分枝と合流しています。