6.7 安全装置(第52規則)
急激に危険な状態となるような機関又はボイラーの運転に係る重大な故障により,設備の故障部分を自動的に停止し,かつ,警報を発する安全装置を設ける。重大な損傷若しくは完全な破壊又は爆発につながる場合を除くほか,推進装置を自動的に停止してはならない。主推進機関の停止装置の機能を停止する装置が取り付けられている場合には,当該装置は,不注意な操作により作動状態とならないものでなければならない。機能を停止する装置が作動中である場合には,このことを表示する可視装置を設ける。
国内関連法規: 船舶機関規則,第96条
安全装置の具体的設置要件について,船舶機関規則検査心得附属書〔13〕では次のとおり定められている。
(1)主機として用いるディーゼル機関又は蒸気タービンには,次に掲げる場合に,主機を自動的に停止する装置が備えられていること。ただし,連続最大出力1,000馬力未満のディーゼル機関にあっては,減速要求の指示を発する装置として差し支えない。
(。)潤滑油圧力の異常な低下
(「)回転数の異常な上昇
(」)復水器の圧力の異常な上昇(蒸気タービンに限る。)
(2)主機として用いる蒸気タービンには,次に掲げる場合に,主機を自動的に減速する装置又は減速要求の指示を発する装置が備えられていること。
(。)異常振動
(「)ローターの軸方向の異常変位
(」)復水器の水位上昇(復水器と低圧タービンが同一平面に設置されている場合に限る。)
(3)ボイラの安全装置は,次に掲げる要件に適合するものであること。
(。)主ボイラには,2個以上の水位検出器を設けられており,いずれか1個の水位検出器が低水位の信号を発した場合にも,低水位燃料遮断装置が作動するものであること。
(「)主要な補助ボイラには,水位検出器が設けられており,当該水位検出器が低水位の信号を発した場合に,低水位燃料遮断装置が作動するものであること。
(」)主ボイラ(水管式のものに限る。)の水位が異常に上昇した場合は,ボイラの給水管系に設けられている弁を自動的に閉鎖するための措置が講じられていること。
(4)連続最大出力3,000馬力を超える主機又はシリング径300?を超える主機には,クランク室のオイルミスト検出装置又は主軸受温度監視装置が備えられていること。(本設備は前6.2(第47規則)