1991年度の調査結果では、Trailing Suction Hopper Dredgerの船隊数は13隻であり、今回の調査では、2隻減少している。
内訳は新造したもの2隻、廃船したもの4隻である。廃船の対象となった浚渫船に共通している点は、ホッパー容積が1,000m3、船速が11ノット以下である。
また、浚渫深度では、20mのもの1隻、14mのもの3隻であり、比較的凌撲深度の浅い浚渫船が廃船されている。
表5.2-10〜表5.2-12に、Trailing Suction Hopper Dredger ”Timor”、”Flores”, ”Lombok”の稼働状況を示す。
これらの表から、次のようなことが判断できる。
(ii)LombokはH隻のドラグサクション浚渫船団の中で最も古く、しかもホッパー容積は、最も小さいので、活躍する区域の制限が多く稼働率が低いことも考えられる。
しかし、廃船を免れているのは小回りがきく浅海川浚渫船として温存されていることも考えられ、早急な延命対策が必要である。
(iii)Timorの年間維持費は、'93年0.11億円、'94年0.06億円、'95年0.02億円
Floresの年間維持費は、'93年0.09億円、'94年0.06億円、'95年0.07億円
Lombokの年間維持費は、'93年0.07億円、'94年0.01億円、'95年0.06億円
(0.05円/1.ORp換算)であるが、日本のドラグサクション浚渫船に比べ維持管理費は、けた違いに低い。
また、ヨーロッパ製の浚渫船の稼働状況のデータの提出は、断られた。
(b)Cutter Suction Dredger
Cutter Suction Dredgerの現有船隊を、表5.2-3に示す。
船隊総数5隻中4隻は、1977及び1978年建造の古いもので、他の1隻は、1994年納入の大型自航式Cutter Suction Dredgerである。
(c)Bucket Dredger
Bucket Dredger総数は、2隻で1981納入の同型船であるが、その中の1隻は1992年Sand Pump Dredgerに改造されている。詳細は表5.2-4参照のこと。
(d)Grab Dredger
Grab Dredger総数7隻で、その中4隻は、1985年OECFの融資によりインドネシアにて建造された。あとの3隻は、1976及び1977年インドネシア建造船である。
詳細は、表5.2-5参照のこと。