日本財団 図書館


(これをウエハーという)が,これをそのまま使う方法と,エピタキシャル成長(epitaxial growth)と称して,シリコンの単結晶を反応管の中に入れて加熱し,四塩化けい素(SiCl4)と水素(H2)の混合ガスを送り込んで,その表面にシリコンを折曲させて層を作る方法とがある。

この前記混合ガスの水素の代わりに炭酸ガス(CO2)を使用すると,シリコンの酸化膜(SiO2)が成長する。

こうして作ったシリコンの酸化膜に図4・1に示すように,感光剤を塗り,これに写真の感光をさせて現像をすると,露光をしていない感光剤は溶け去るので,そのあと,蝕刻液でその部分の酸化膜を溶かして,シリコン部分を露出させて,残った感光剤は除去する。こうやってできたシリコンの露出部には,ドナーやアクセプタの不純物を“部分的に”拡散させたり,SiO2上に薄膜を付着させたりする。さらに,必要に応じて電極を圧着する。

107-1.gif

 

ICの単位となっているトランジスタとの相違点は,基板であるシリコンをいくつもの用途に使うことで,このため一枚の基板を,動作的には独立の素子に分離しなければならない。このためには,P型の基板であれば,図4・2の(a)に示す

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION