日本財団 図書館


示し,これでわかるように,逆電圧が高いほど空乏層は拡がり,容量が減少する。発振回路のLと並列に入れて,発振周波数を変調する周波数変調用や,また受信機の自動周波数制御用(AFC)などに用いられる。

037-1.gif

 

(5) フォトダイオード

適当な不純物濃度のPN接合ダイオードに逆バイアスを加えて,接合部(空乏層になっている。)に光をあてると自由電子とホールを生じ,それぞれがそのダイオードにかけられた電圧に引かれて移動し,電流が流れる効果を利用したものである。

ダイオード上面の透明なガラス窓を通して光を受け,光量に比例した電流を流す。光検知器などに用いられる。

(6) 発光ダイオード

Light Emitting Diode の頭文字を取ってLEDと呼ばれる。適当な不純物濃度のPN接合ダイオードに順方向電流を流すと,一度生じた自由電子とホールが再び結合するときに,緑色,又は赤色の光を発する。スイッチのON・OFF表示や,また,計測器などのディジタル表示に用いられる。

(7) バリスタ

電圧によって抵抗値の変化するダイオードで,各種の金属酸化物の粉末を成形して作ることもあるが,PN接合の非直線性を用いることもある。二つのPN接合ダイオードを逆の極性で並列に接合すると,正と負のどちらの電圧にも順方向の特性となり,低電圧では高抵抗,電圧が高くなると(シリコンでは約0.7V以上)低抵抗となるバリスターを構成することができる。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION