第1章 電気回路の基礎
1・1 電気の単位
われわれが何かの計測をするときには,まずその計る単位(例えば長さであればメートルかフィートかなど)を決める必要がある。現在,国際的に統一されているのはSIと呼ばれる単位系である。SIとはフランス語のLe Systeme International d’Unites(国際単位系)から作られた語である。このSI単位は基本単位(表1・1),補助単位(表1・2),組立単位から構成されている。組立単位で,固有名称をもつ電気の単位を表1・3に示す。また,基本単位から出発した組立単位には,たとえば面積の平方メートル(m2),速さのメートル毎秒(m/s)などがある。表1・4は単位に付す接頭語で,cm,kHzというように使い,この接頭語を二つ以上組み合わせてはいけない。表1・5のような単位,あるいはこの表にはないが「海里」「ノット」などは当分SIと併用してもよいことになっている。