するとともに、船舶等型式承認規則も改正して型式承認の対象とすることになった。一方、郵政省では、この装置はレーダーの付加機能として扱い、昭和58年1月31日に無線設備規則を改正(第48条第1項第7号ハの追加)してその技術的条件の一部のみを規定し、残りの規定は郵政大臣の告示によることにした。
その後IMOは、さきの総会で決議したA.278(?)の航海用レーダーの性能基準を、2台のレーダーを装備する場合及びレーダービーコンとの関連などを含めて全面的に見直し、新たに1981年(昭和56年)11月の第12回総会で決議して、A.477(??)航海用レーダーの性能基準の勧告(Recommendation on Performance Standards for Radar Equipment)となった。
前の決議からの実質的な改正点は次のとおりである。
? 新勧告は1984年(昭和59年)1月1日以降に装備をするすべての航海用レーダーに適用される。
? 表示器の大きさ(有効直径)が、船の大きさによって拡大装置なしで次のようになった。
500GT以上1,600GT未満……180mm(9インチ)
1,600GT以上10,000GT未満……250mm(12インチ)
10,000GT以上1台は……340mm(16インチ)で
もう1台は……250mm(12インチ)
? 距離範囲を、3海里シリーズ(0.5〜0.8、1.5、3、6、12、24海里)と、2海里シリーズ(1、2、4、8、16、24海里)の二者から選ぶことになった。
? 固定距離環が、3海里シリーズは“6本”"に、2海里シリーズは“4本”になった。
? 可変距離環を装備しなければならなくなった。そして、可変距離環の許容誤差を固定距離環と同じにした。
? 分解能の規定が詳しくなり、2海里以下のレンジで、その50〜100パーセントの距離で、同じような二つの小物標で、というようになった。
? 10度の横揺れ又は縦揺れでも性能を満たすことになった。
? 走査の方向を時計回りとした。
? クラッター除去装置の規定が詳しくなった。