である。上の各式でλはレーダー電波の波長である。
9・9 レーダー反射器
小さい面積でありながら、レーダー電波をよく反射する(レーダー断面積の大きな)ものをレーダー反射器といい、小型の木船やプラスチック船などのレーダーでの探知性能を向上させるために、それらの船に取り付けられることがあるほか、航路標識である浮標にもよく取り付けられている。
このような反射器には三枚の金属板を直交させて作ったコーナ反射器や誘電体内で、電波が屈折するレンズ効果を利用したレンズリフレクターなどがある。図9・28のaはコーナー反射器の例で、広い範囲の入射角で入射した電波はいずれも3回の反射によって元の入射方向に戻る性質をもっている。このような三角形のコーナー反射器の最大のレーダー断面積は一辺の長さをaとすれば、