この電力PPを全表面にわたって計算されたものが、その空中線の放射電力である。また、空中線を電気回路と同じように考えると、空中線電流I〔A〕によって放射電力P〔W〕を生じるためには、8・6式のZo=120πで表されているような仮想的な抵抗R〔Ω〕が存在すると考えられ、
P=I2R ∴R=P/I2〔Ω〕 (8・7)
この抵抗R〔Ω〕を放射抵抗という。
半波長ダイポール空中線の放射抵抗は、Rr=73.13〔Ω〕であって空中線の基礎定数としてよく用いられる数値である。
(3)共 振
空中線から能率よく電波を放射させるために、空中線を共振させることが必要である。