回路の動作を論理的に表すときには、このいずれを使うかをはっきりしておかねばならない。一般には特に注釈がない限り正論理が使われる。回路の動作を表す記号(論理記号)はMIL規格(MILITARY STANDARD)が最も一般的である。また回路の動作を表すのに、入力のすべての条件を与えてそのときの出力の状態を示した表を真理値表(TRUTH TABLE)という。
また、時間を横軸にして入力の状態に伴う出力の関係を示したものをタイムチャート(TIME CHART)という。
ロジック回路の数学的解析を行う場合にはブール代数を利用すると便利であるが、ブール代数の説明は本章では省略する。
5・6・1 ゲート回路
(1)AND、OR、回路
表5・1に二つの入力と一つの出力がある場合のAND、OR回路の説明をまとめて示してある。
いま、AND、ORで入力が二つある場合について説明したが、入力が二つ以上あっても同じことがいえる。多入力の場合の論理記号は図5・49のように表す。
(2)NOT回路
図5・50(A)で入力が(+)電位のときTRがONとなり、出力は(0)電位となる。また入力が(-)電位のときはTRはOFFになり、出力は(+)電位(+V)となる。
図5・50(B)でも入力が(+)電位のときTRがOFFとなり、出力は(-)電位(-V)となり、入力が(-)電位のときTRはONとなり、出力は(0)電位となる。