日本財団 図書館


[差動利得] オペアンプの利得で次式で与えられる。

087-1.gif

この値は汎用のオペアンプの場合で100〜120dBである。

[同相利得:μc] 二つの入力に同じ電圧Vを接続したときの利得VO/Vでこの値は小さいほど外部雑音や周囲温度の影響が少なくなる。

[入力インピーダンス:Zi] 二つの入力端子間から見たインピーダンスで、初段がバイポーラ型トランジスタの場合で10KΩ程度、FETの場合で数100KΩ〜数MΩ程度である。

[出カインピーダンス:Zo] 出力端子から見たインピーダンスで、数10Ω以下である。

[利得帯域幅積(GB積):fGB] 差動利得が│μ│=1となる周波数で定義され汎用のオペアンプの場合で1〜5MHz、広帯域用で10〜50MHz程度である。GB積を考慮すると式(5・4)のμは

087-2.gif

で表される。ここにμ0は直流利得である。もしμ0≒∞なら式(5・5)は

087-3.gif

と近似できる。

[スルーレート:Sv] 線形動作できる出力電圧の時間に対する変化率dv0/dtの最大値で定義される。オペアンプの出力電圧は同じ周波数でも振幅を大きくとるとそれに比例して変化率が大きくなるので、もしこの値がSvを越えると出力電圧波形に歪みを生ずることになる。たとえばv0=Esinωtのときはdv0/dt=ωEcos ωtであるから│dv0/dt│の最大値はωEである。したがって歪みのない出力を得るにはωEvを満たさなければならない。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION