やや不便で余り使われないが、動作周波数範囲が広いので高周波用等特別な場合に使用される。コレクタ接地回路はエミッタフォロアともいい、入力インピーダンスが非常に高く、出力インピーダンスが非常に低いので、バッファ増幅器としてよく使用される。エミッタ接地は増幅率が大きく一般によく使用されているので、ここではエミッタ接地増幅回路について述べる。
図5・2に低周波用のエミッタ接地トランジスタ増幅回路の一例を示す。図の回路は図4・19(b)の負荷として抵抗RLを使用し、結合コンデンサCCを通して次段と結合しているので、CR結合増幅回路と呼ばれている。トランジスタはNPN形のものなので、コレクタ側が(+)になるように電源が接続されている。