(2)整流調整上の注意
整流試験は,直流機の試験項目のうちでやっかいな問題である。
整流調整は,電気的な要素のほかに,機械的要素,ブラシの材質などが総合されていっそう複雑となっている。
整流調整を行うには次のような項目を確認する必要がある。
(a)整流子振れの大きさ
(b)ブラシの圧力
(c)ブラシの振動
(d)ブラシの当り
(e)ブラシの材質
(f)ブラシの取付角度
(g)正・負ブラシの間隔
(3)整流調整方法
整流の悪い原因として,電気的な要素と機械的な要素があるが,電気的原因は,特別な場合を除いて,補極の強さを適正にすることによって調整することができる。
補極の強さを調整する方法として,次のような検出方法がある。
(a)添加励磁による方法
(i)補極の強弱判定
図2・21のように補極へ添加電源を接続し,一定電圧,一定速度において各負荷電流に対し無火花帯を測定する。無火花帯の測定は,任意の負荷電流を流し火花が発生するまで強める。火花が発生後徐々に弱め,火花の消えるときの添加電流を測定する。