(2)特性 直流電動機のトルクは界磁極の磁束量と電機子電流との積に比例して変化し,負荷電流や回転速度に関連した諸特性は電動機の励磁結線方式によってそれぞれ異っている。 各種直流電動機の負荷電流対回転速度特性及び負荷電流対トルク特性を図8・7に示す。
(2)特性
直流電動機のトルクは界磁極の磁束量と電機子電流との積に比例して変化し,負荷電流や回転速度に関連した諸特性は電動機の励磁結線方式によってそれぞれ異っている。
各種直流電動機の負荷電流対回転速度特性及び負荷電流対トルク特性を図8・7に示す。
(a)他励電動機と分巻電動機 この両電動機は電機子の端子電圧が一定である場合は全く同一特性である(図8・7参照),特に他励電動機の速度は広い範囲にわたって,安定に制御できる特長がある。いま電動機の端子電圧をV〔V〕,電機子電流をIa〔A〕,電機子巻線回路の全抵抗をr〔Ω〕及び毎極の磁束をφ〔wb〕,定数をkとすれば電動機の回転速度n(回転数/分)は次式で表される。
(a)他励電動機と分巻電動機
この両電動機は電機子の端子電圧が一定である場合は全く同一特性である(図8・7参照),特に他励電動機の速度は広い範囲にわたって,安定に制御できる特長がある。いま電動機の端子電圧をV〔V〕,電機子電流をIa〔A〕,電機子巻線回路の全抵抗をr〔Ω〕及び毎極の磁束をφ〔wb〕,定数をkとすれば電動機の回転速度n(回転数/分)は次式で表される。
この式からわかるように,負荷電流Iaが増せばV-Ia・rの値が減じ,回転速度は減少するが,その反面電機子反作用によって,分母のφが減ずる作用が働くので回転速度は両者相まって自己調整作用により負荷電流に無関係にほぼ一定の値となる。 なお,電機子反作用が強く影響する場合には,速度特性曲線が右上がりとなって運転が不安定となるおそれがあるため,わずか(直巻度10%以下)の直巻巻線を設けて安定巻線付分巻電動機とする場合もある。
この式からわかるように,負荷電流Iaが増せばV-Ia・rの値が減じ,回転速度は減少するが,その反面電機子反作用によって,分母のφが減ずる作用が働くので回転速度は両者相まって自己調整作用により負荷電流に無関係にほぼ一定の値となる。
なお,電機子反作用が強く影響する場合には,速度特性曲線が右上がりとなって運転が不安定となるおそれがあるため,わずか(直巻度10%以下)の直巻巻線を設けて安定巻線付分巻電動機とする場合もある。
前ページ 目次へ 次ページ