図3・1において帯電しているA導体に帯電していないB導体を近づければ,図のようにB導体にはA導体の近い側に異種の(Aが+であれば-),遠い側には同種(Aの+)の電荷があらわれる。この現象を静電誘導という。次にA導体を除けば,B導体はもとの帯電しない状態にもどる。このことから静電誘導によって現れた正,負の電荷の量は等しいことがわかる。
静電誘導によってB導体の両端に電荷が現われている図3・1(a)の状態のとき,B導体の右端を図3・1(b)のように大地に結べばB導体の負電荷はA導体の正電荷と引き合っているため動かないが,B導体の正電荷はA導体の正電荷との間に働く反発力のため大地に逃げ去る。
このとき,大地との結びを解きA導体を遠ざければ,B導体には負電荷が残ることになる。
3・2 静電しゃへい