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A池とB池との水位の差には水源池からの水の補給があるから変化はないものとする。

この関係は電気についてもそのままあてはめて考えられる。電位差(図でいえば50〔m〕)を持続させるような機能を起電力(図でいえば高所からの水の補充とB池の一定水位)といい,この起電力を発生する装置を電源という。(図でいえば水源地)電位差の大きさを表わす単位にボルト(単位記号V)が用いられる。

注:「1〔V〕とは単位正電荷1クーロン〔C〕を移動させるに必要な仕事が1ジュール(単位記号J)のときの電位差をいう」

起電力の大きさも,その生ずる電位差で測られるから,単位には同じくボルトが用いられる。このように電位差も起電力もその大きさは共通の量即ちボルトをもちいて測るので,これらを総称して電圧といっている。また,2点間に起電力を加えることを「電圧を加える」といい,また,2点間に生ずる電圧差を「電圧」と単にいっている。

注:(1)1ジュール〔J〕は物体に1ニュートン〔N〕の力が作用し,その物体を力の方向に1メートル〔m〕だけ動かすときの仕事量をいう。

(2)1ニュートン〔N〕とは1〔kg〕の物体に働いて1〔m/s2〕の加速度を生ずるような力のことである。

 

1・7 電流

 

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図1・13のように乾電池の(+)端子と(-)端子とを電線で,豆電球を介して接続すれば電流は図に示す矢の方向に流れ豆電球は点灯する。この場合自由電子(-e)は1・5・2において述べたように(-)端子から(+)端子へ移動する。

 

 

 

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