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ま表示するように構成した航海用レーダーをいう。

(2)リラティブ・モーションレーダー(relative motion radar)レーダーの映像面に自船を定点として,まわりの他船や海岸等との相対位置を表示するように構成した航海用レーダーをいう。

4・8・18 プロッティング設備

通常は航海用レーダーにプロッタグラスを設け,これに目標船の動きの位置を時々刻々にプロッタ用鉛筆でプロットし,目標船の相対的航路,自船に最も接近する時刻及び目標船の速度等を推定する装置である。

また,自動衝突予防援助装置に,上記の信号を記憶しておき,これをCRT画面に直接表示する方式もある。

4・8・19 自動衝突予防援助装置

目標船(又は障害物)との衝突を防ぐため,レーダーからの入力信号によって目標船の相対方位,距離,速度,進路等を算出して,ブラウン管上にベクトル又は航跡の形で表示し,同時にこれと自船の進路と速度から,最接近距離(CPA)と最接近点到着時聞(TCPA)とを計算して,あらかじめ設定したCPA及びTCPAに自船が接近する恐れがあるときは,危険警報を発して衝突予防を援助する装置である。

また,自船の針路と速力等をジャイロコンパス,ログ等からの信号を入力として,内蔵のマイクロコンピュータによって処理し,衝突回避に必要な情報を得ることができる。

注 1.国際海事機関(IMO)ではこの装置をARPA(automatic radar plotting aids)と称している。

2.CPAはclosest point of approach の略

3.TCPAはtime to CPA の略

4・9 無線設備

無線設備に関し船舶安全法が改正され,GMDSS(全世界的な海上遭難安全システム)が平成4年2月1日から段階的に導入されている。

次に述べる設備はGMDSS機器の概要を示したものであるが,これらの適用及び性能の詳細については,船舶設備規程,船舶救命設備規則,新無線通信システム(GMDSS)ぎ装工事指針((財)日本船舶電装協会),電波法関係規則等を参照のこと。

4・9・1 ナブテックス受信機

518KHzで送信される航行警報,気象警報,捜索救助情報等の海上安全情報を自動的に受信し,印字する無線設備である。

情報の内容は,航行警報,気象警報等17に区分されている。

海上安全情報のサービスエリアは海岸局から300〜400海里である。

 

 

 

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