常数:アドミラルティ係数
満載航海状態では,小型貨物船 200〜300
中型貨物船 300〜400
大型貨物船とタンカー船 400〜550
漁 船 250〜350
タービン軸出カ≒1.02伝達出力
ディーゼルブレーキ出力≒1.03伝達出力(主機が中央部の場合)
≒1.05伝達出力(主機が船尾部の場合)
上の式からみて,伝達出力∝V3の関係となる。
〔例題〕,船の速力を2割増しとすれば,伝達出力は何割増せばよいか。
〔解〕伝達出力=(1.2)3
≒1.7 7割増し
3・3 出力(kW)とPS
ワット(watt)又は馬力(ps)は単位時間にする仕事,即ち,仕事率の単位である。以前はPS(馬力)単位で出力を称していたが,メートル法実施によって,kWで表すこともある。
これらの関係は次のとおりである。
1PS=75〔kg・m/s〕=735.5〔W〕≒0.736〔kW〕
故に1kW=1.359PS
注:HPは英語 Horse Powerの略 1HP=746〔W〕
PSはドイツ語 Pferdestarkeの略 1PS=736〔W〕
〔例題〕 主機関の出力4000PSをkWに換算せよ。
〔解〕4000×0.736=2944〔kW〕
3・4 主機関
3・4・1 主機関の種類と熱効率
主機関とは推進軸を介してプロペラを回転して,船を前方に推進するか,又は後方に推進する役目をする機関であるので,船の心臓部である。その出力の大きさ及び種類等は,船種,船型,速力などによって定められる。(3・2参照)
また,熱効率の良い機関が燃料消費量の節約ができ,また,船の運航上経済性が良いとされる。
この見地からいえばディーゼル機関が最良であるが,その他種々の理由から蒸気タービンも採用されている。また,ガスタービンも特殊な要求から使用されることもある。
小型船舶では出力が数kWから100kW前後のものまで取扱い及び装備上の関係から,小型ディーゼル機関,電気点火機関等が採用されている。
主機関の種類及びそれらの熱効率については,次のように分類される。