? 原因別
排出源の判明しているものについては、原因別にみると第4図に示すとおり油による汚染では、燃料補給作業等におけるバブル操作の誤り等、機器取扱い不注意(過失)によるものが多く96件、約31%、次いで故意によるもの86件、約28%、海難によるもの83件、約27%、タンク等の破損によるもの22件、約7%となっている。
また、油以外による汚染では、故意によるものがほとんどで276件、約94%を占めている。
故意によるものについては、船舶が、船底に溜ったビルジを油水分離器を通さずビルジポンプを使用して直接船外に排出していた事例等悪質なものも依然として後を絶たない状況にあり、一方、取扱不注意(過失)によるものは、油による汚染の約3割を占めている。このため海上保安庁は、6月5日の「環境の日」及び11月1日を初日とする一週間を「海洋環境保全推進週間」として、集中的な指導を展開するとともに、引続く10日間に「海上環境事犯全国一斉取締り」を実施するなど海洋環境の保全を図っているところである。