近海船の船腹量については、船種別に輸送量と船腹量との相関分析を行い、輸送量予測をもとに近海船の船腹量を予測した。近海船の輸送量と船腹量の相関を見ると、近海船の輸送量はここ数年大きく伸びているものの、船舶の大型化により1万G/T未満のシェアが低下している。今後もこの傾向が続くと考えられることから、将来の1万G/T未満の船腹量は減少するものと予測される。
また、1997年のタイ・バーツ危機に端を発する東南アジア経済の混乱により近海船の需要は、長期的には大きな影響を受けないと考えられるものの、短期的にさらに減少する恐れもあり、留意が必要である。