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船舶と推進装置の設計における可能性

 

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Heikki Sipilaは1979年にヘルシンキ技術大学で海洋建築専攻し理学修士課程を修了、Wartsila Turku造船所の機械儀装部の設計者として入所し、1983年に推進機械部の設計マネージャーに昇進、1988年には機械グループの設計マネージャーに昇進。

1989年から1991年までの間、Masa造船所Turku新造船所機械グループの設計マネージャー、1991年に現在の職に昇進。

Sipila氏はKvaerner造船所及び外部の取引先の設計、開発プロジェクトを統括し、船舶構想事業及び数多くの特殊プロジェクトに関与している。

 

KISS 2010

船舶と推進装置の設計における可能性

本論文は今回の開発傾向をシナリオの基準として、近い将来における船舶設計及び推進装置の可能性について述べるものである。

造船及び海運は世界経済の変動を極めて敏感に感じ取る経済活動であるので、毎日或いは毎月の変動以外に長期の傾向を予測することは極めて当然のことではあるがさらに魅惑的でもある。

 

開発要因

いつの時代にも技術開発を支配してきたいくつかの主要な問題点やスローガンがある。省エネ、機械の進歩と自動化による人員削減、迅速なサービスの要求等がその良い事例である。こういった要求や目標技術は外部のマクロ経済的要因や海事法規によって動かされている。社会の意識も以前よりも重要度を増してきており、通信の進歩によってその影響もますますグローバル化している。大事故が発生し安全上の問題点が討議される時には特に世論が顕著に表れるが、それはまた環境上の規則や法規の進展につれて長期的に影響を及ぼすのである。今後10年間における船舶及び推進装置技術に関する大いなる努力は海上輸送効率の向上、排出物、廃棄物の削減義務強化への対応、人と自然の安全性の向上を指向すべきである。

 

 

 

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