生した電流はプロペラを経由してプロペラ軸スリーブから船体に流れるが,リグナムバイタ軸受またはゴム軸受は電気抵抗が大きいので,比較的電気抵抗の少ないグランドパッキンまたは端面シール部から多く流電し,その際プロペラ軸スリーブの電蝕が発生するものと考えられる。この現象を防止するため3・29図に示すようなスリップリングとブラシを持った軸アース装置(軸短絡装置)を設けることによって,プロペラ軸と船体を常に電気的に短絡させることができる。従ってプロペラ軸と船体間の電気抵抗は低減され,防蝕電流はアース装置を通って流れるのでグランドパッキンまたは端面シール部からの流電は防止される。