(2) 端面シール方式
端面シール装置は3・24図に示すようにゴムの弾性を利用した簡単な構造で,密封摺動材には特殊合成ゴムを使用しているため,シール性が良く,寿命が長くしかもプロペラ軸の複雑な振動にも十分対応できるものである。端面シール装置の構造は固定部分と回転部分に大別され,固定部分はケーシング,特殊合成ゴムのシールリング摺動するメイティングリング(固定摺動リング),緊急用シールから成っており,また回転部分とは,プロペラ軸スリーブ上にシールリングがガータスプリングまたはバンドによって取付けられ,プロペラ軸と共に回転する。
シールリングのリップはメイティングリングへ一定の接触圧で押しつけられており,この接触部が回転側と固定側の摺動面で,海水をシールする重要な部分である。
緊急シールは端面シール装置の使用中,シールリングとメイティングリングとのシール性能が悪くなり,漏水が多くなった時バルブユニットのバルブを開いて,圧縮