? 摺動部分等に合いマークを付ける時は,マーカなどを使用し,けがき針等傷の付くものは使用しない。
? ボルト類は同じ径でも,長さの違うものが多くあり,組立の際探すのに時間を要すので,出来る限り分解した後のネジ穴にねじ込んでおくか,ノートに長さと使用箇所を記入しておく。
? 電気配線を外す時には,接続されている端子番号や符号を線に付けておく。
? 破損部品や,不具合部品はすぐ廃棄しないで,原因調査がすむまで保存しておく。
? オイルシールや,研磨面には傷を付けないよう注意して分解する。
? はめ合いが固くて抜けない時には,無理に叩かず適正な工具を使用して分解する。
? 分解した部品は,部分毎に分類整理しておく。
? ボルトやナットは,太さ,長さ別又は使用部分別に分類し仕分け箱に入れて保管する。
1.3 分解整備工具
分解に必要な標準工具は,通常エンジン出荷時メーカより供給されるが,専用工具などは整備業者で準備するのが一般的である。下記に整備でよく使用される工具と使用上の注意事項を記す。
1) 一般工具
(1) スパナ
ボルトやナットを締め付けたり,ゆるめたりするもので種類としては,両口スパナ,片口スパナ,片目片口スパナなどがある。スパナのサイズは口径と呼ばれる寸法で表し,ボルト頭部の二面巾を示している。
(使用上の注意)
・ボルトの頭やナットに正しく合うものを使用する。
・締めるときも,緩めるときも身体に引き寄せる方向に力をかける。
・柄の部分を長くして使ったり,ハンマ等で柄を叩いて使ってはいけない。