排気ガスを掃気し,吸入効率を改善するビュッヒ式掃気方式と併用することにより,十分な空気量を機関に供給でき,機関の性能は大幅に改善される。
ビュッヒ式掃気方式では排気管をシリンダ数により2・141図のように2〜4群に分け,たとえば4シリンダ機関で着火順序が1-3-4-2の場合は第1および第4シリンダを1本の排気管,第2および第3シリンダを他の排気管に流入させるようにし,各排気管にはあるシリンダから排気が流入した後,つぎの排気が流入するまでの間にクランク軸が240度以上回転するようにする。排気管群を過給機のタービン入口ケースに導き,それぞれ分割された排気ガスをそのままタービンノズルよりタービンに噴出させる。各排気管内の圧力脈動は排気弁の開いた後約90度の間は高圧となっているが,それから後つぎの排気が始まるまでの間は2・142図に示すように低圧となる。すなわちピストンが上死点付近にある