また時々バイパス弁の動きとシートの当りを点検する。
カートリッジタイプは決められた時間ごとに交換する。
遠心式バイパスフィルタは定期的に分解し,スラッジを取除き,洗浄後ノズルが詰っていないことを確認した後組立てる。
4) 潤滑油冷却器(オイルクーラ)
(1) 構造と機能
潤滑油はエンジンの高温部分にも循環され,潤滑作用をすると共に,燃料の燃焼によって発生した熱を奪い取り,ピストンライナ等を冷却する役目を持っている。従って高速高出力のエンジンでは油の温度が規定以上に上昇するのを防ぐため,一部のエンジンを除き潤滑油冷却器を装備している。この潤滑油冷却器には水冷式のもの(多管式,多板式)と空冷式のものがあるが,舶用には主として水冷式のものが使われている。2・76図にその一例を示す。
(2) 点検と整備
冷却効率が低下すると入口と出国の温度差が少なくなるので判断できるが,そのためには新品納入時の運転データを冷却水温度と合わせ記録しておくことが大切である。水あかが堆積したり油かすなどが付着して,水通路が詰ったりすると冷却効率が低下するため海水冷却式の場合は1年間に一回程度は分解清掃することが必要となる。清水の場合は防錆剤などを必らず用いるようにする。潤滑油通路側は洗剤を用いて洗浄する。