2)船体・設備関係
(1)船底検査の分離
外航貨物船について,SOLAS88議定書を取り入れ,船底検査を定期検査及び定期検査と定期検査の間に1回,かつ,86ヶ月を超えない間隔で行うこととし,船底検査を中間検査から分離して受検できる旨の規定を導入する。
なお,船底検査実施時には,船体内部構造の検査,錨.錨鎖.チェーンロッカー,船底弁・船外弁の検査,ボイラ及びこれに関連する補機の検査,プロペラ・プロペラ軸の検査,軸封装置,舵・ラダートランクの検査も行えることとする。
また,内航貨物船(漁船を含む。)については,中間検査の受検可能時期が18ヶ月あることから船底検査の分離は行わないこととする。
(2)膨脹式救命いかだ
? 定期検査の間隔が5年となることに歩調を合わせ,膨脹式救命いかだに関するIMO決議A.761(18)「整備事業場を承認するための条件についての勧告」に盛り込まれている整備内容(5年検査制度を前提としたもの)を外航船には基本的に導入することとし,内航船(漁船を含む)については,これまでの実績及び知見等で得られた膨脹式救命いかだの経年劣化状況,新制度における検査の間隔を考慮して,従来の検査の方法の考え方を基本にして,A.761(18)の整備内容を準用することとする。
? 膨脹式救命いかだ等の検査の時期については定期的検査の時期とし,整備内容についてはこれまでどおり,膨脹式救命いかだの製造後の経過年数に応じて整備を行うこととする。
? 内航旅客船については,膨脹式救命いかだを多数搭載する船舶に対して,実ガス膨脹試験,耐圧試験及び荷重試験の分割検査を認めることとする。
? 投下膨脹試験は,廃止する。なお,筏の積み付け架台の効力試験を行う。
(3)救命設備,航海用具等の陳列検査の廃止等「検査の準備」の見直し
救命設備,航海用具等については,現行の施行規則では,「適当な場所に陳列」した状態で検査を実施することとなっているが,これを改め,原則として陳列は要しないこととする。
航海灯については,現行規定の船舶の責任ある者が立ち会って行ったものに加えて,船舶電気購装工事を行うサービス・ステーションが整備を行ったものについても,効力試験にとどめることとする。
(4)鋼船の板厚計測等
? 現行では,鋼船の板厚計測は建造後12年目の定期検査時(1断面)及び建造後24年目の定期検査時(3断面)に行い,これ以外の定期検査時には,衰耗の進行が著しいと認められる場合に実施している。これを,建造後15年目(1断面),20年目(2断面)及び25年目(3断面)に行うこととする。
? タンク等の圧力試験は,建造後12年目の定期検査時及がその後12年毎の定期検査の時期に水圧試験又は射水試験で実施している。これを建造後15年目及びその後10年毎に行うこととし,現状が良好な場合気圧試験も認める規定とする。
3.2.2 「船舶検査の方法」新旧対照
船舶検査の方法の新旧対照については8・9表「船舶検査の方法」新旧対照表に示すとおりである。