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2.3 すベリ軸受の作動原理(流体潤滑)

流体潤滑下のすべり軸受が安全に作動する原理には,2つの油膜発生メカニズムが関連している。1つは軸が回転する時,油の粘性により,油がつれ回り,軸と軸受との間でできるくさび状のスキマに,油が引き込まれることにより発生するくさび油膜であり,もう1つは,軸が軸受に衝突しようとする時,その間にあな油を押しのけることにより生ずるしぼり油膜である。

くさび油膜は軸の回転が早い程高い負荷容量を持つが,一般に許容される面圧Pのオーダーは1 MPa(10.2 kgf/cm2)レベルである。しぼり油膜は軸が軸受に衝突するエネルギー,すなわち荷重が大きく,衝突速度が早い程大きな油膜圧力が発生し,高い負荷容量を持つことができる。面圧Pのオーダーは軸受材料の耐疲労強度にもよるが,通常10 MPa(102kgf/cm2)のレベルにも及ぶ。(補・17図参照)

 

 

 

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