3.プロペラ
3.1 プロペラの補修
プロペラが海難等により損傷した時,プロペラの補修として,溶接を行うことがあるが,一般に欠陥またはき裂等が発見された場合には,当該部をなめらかにはつり取るだけとし,できれば溶接をしない方がよい。はつり取ったままの状態よりも,溶接補修を行った方が,強度的あるいは技術的に信頼性が高いと判断された場合,あるいは欠損の場合に限り溶接を施工するのがよい。
プロペラの補修を行う際,個々の具体的ケースについて,関係者と十分に協議を行う必要がある。
日本海事協会発行の舶用プロペラ補修方針,および2級のテキストのプロペラ整備修繕基準を参照のこと。
1)プロペラの材料
プロペラに使用される材料には,マンガン黄銅(HBsCOおよびアルミニウム青銅(AlBC3)があるが,材料の違いにより,プロペラの溶接補修,曲り直しなどの作業条件が異なる。