本船の購装期間中および運行中の取扱い,整備などについて記す。
(1)進水後の注意事項
進水後の艤装期間中の注意としてつぎの処置を行う必要がある。
? 船首側シールライナとケーシング間から果物が入らぬようカバーをする。
? 船尾側シールは,進水までカバーをしておき,進水後,長期間にわたる場合は,かき,ふじつぼ,などの繁殖を防ぐため適当な処置をする。
? 購装期間中,シールリングに高い油圧がかかるのを防く`処置をする。例えば,配管の適当な個所で油を抜き,油圧を下げる処置をする。
(2)シールライナの摩耗
シールライナは使用中,シールリングとの摺動部が摩耗し,また外的な要因により,シールライナ外径を修正機械加工することがある。この場合ア・6表の値まで加工できる。またシールリング内径は,スプリングによってしめしろを調整する必要がある。
(3)運行中の点検事項
運行中の点検事項および異常状況と,その対策についてはア・4表に示すので,同表に基づき点検を行う必要がある。また異常と認められる状況についての原因と対策は7・6表に示す。